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意味

吹くとすぐに草木がしおれるので、なるほど、(それで)山(から吹きおろす)風のことを「荒らし」(すなわち嵐)というのだろう。

言葉

【吹くからに】
「吹くとすぐに」という意味です。「からに」は複合の接続助詞で、「~するとすぐに」という意味を表します。
【しをるれば】
「しをる」は草木が色あせてしおれる意味の動詞で、その已然形に原因・理由を表す接続助詞「ば」が付いています。
【むべ】
「なるほど」と言う意味の副詞。上の句で示された根拠を踏まえ「なるほど、だから山風を嵐と言うのか」と理由を推理して納得しています。
【山風】
山から降りてくる強い風で、晩秋に吹き、冬を予感させます。
【嵐といふらむ】
「らむ」は推量の助動詞で、「嵐と言うのだろう」という意味に なります。「嵐」は「荒らし」との掛詞で、秋の草木を荒らして枯れさせるので「アラシ」と言うのだろうなあ、という意味があります。また「山」と「風」の漢字2文字を合わせれば「嵐」になるという遊びも盛り込まれています。

作者

文屋康秀


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Last-modified: 2024-01-09 (火) 09:11:45