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今度の旅は急のことで、道祖神に捧げる幣(ぬさ)も用意することができませんでした。手向けの山の紅葉を捧げるので、神よ御心のままにお受け取りください。
- 【このたびは】
- 「たび」は「旅」と「度」の掛詞で、「今度の旅は」という意味になります。
- 【幣も取りあへず】
- 「幣(ぬさ)」は色とりどりの木綿や錦、紙を細かく切ったもの。旅の途中で道祖神にお参りするときに捧げました。「取りあへず」は「用意するひまがなく」という意味になります。
- 【手向(たむけ)山】
- 山城国(現在の京都府)から大和国(現在の奈良)へと行くときに越す山の峠を指し、さらに「神に幣を捧げる」という意味の「手向(たむ)け」が掛けてあります。
- 【神のまにまに】
- 「神の御心のままに」というような意味になります。
菅家→菅原道真