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どうして、うるう年?

今日は2016/2/29。そう、四年に一回のあの日である。

うるう年というと、「 わしゃ、今年でハタチじゃよ、ふぉっふぉっふぉっ 」っていう、しわくちゃのお婆ちゃんにインタビューするという定番ネタは置いとくとして、そもそも、うるう年って何なのかしらね。

ぶっちゃけると、うるう年というのは、暦の帳尻合わせなのね。

地球は太陽のまわりを約 365.2422 日で一回転している。だけどカレンダーに「12月31.2422日」とかやられても困ってしまうわけで、これのつじつま合わせに、以下の手法を考えたわけ。

暦のつじつまあわせ

★約四年に一回、一日長い日を作ろう。→これが「うるう年」と「2/29」になったの。

ところで、365.25日ピッタリなら四年に一度でいいけど実際にはそうなってないわけで。だから、さらに補正が必要になるわけ。

で、太陽暦を作った人たちは暦を作るにおいて、こう考えたのね。

★ただし、100で割り切れる年は、うるう年ではない。

★400で割り切れる年だけは、例外的にうるう年って事にしよう。

こんな感じで、うるう年は作られたのね。

ただし、太陰暦は違うのよ

「ああ知ってる、それ昔の暦だよね」って?それは正解だけど間違いでもあるわ。

現在地球上で使われている暦のうち、何割かは今も太陰暦なの。たとえばイスラム圏のヒジュラ暦とかね。

そもそも太陰暦とは月の運行が基準になっている暦だから、太陽暦における年や季節の設定とはまるで無関係なの。実際、ヒジュラ暦だと33年で太陽暦とまるまる一年ずれてしまうそうだしね。

だけど、これを遅れた暦というのは間違い。だって、古代から生活に大きく関係してきた潮の満ち引きや月の満ち欠けを表すのに太陽暦じゃ全く役に立たないもの。そして季節がほとんどないアラビア地域では、季節のズレなんて気にする必要もない。だから今もヒジュラ暦なのね。

たとえば昔の日本では盆踊りを旧暦の十五日にやったわけだけど、これも理由は簡単。十五夜、つまり満月だから、明るい月光の下で踊れたからよ。暦がそのまま月の運行なんだから、わざわざ月齢を調べなくてもいいわけね。

このあたりの帳尻をあわせるため、農業の発達した地域では太陰太陽暦が作られた。つまり、太陽のもたらす季節とうまくリンクさせつつ、でも生活面では月の運行で暮らせるようにしたってわけ。

さて、そんじゃ、太陰暦でどうやって調整するのか?

まず、純粋な太陰暦であるヒジュラ暦では、30年に11回のうるう年を設けているんですって。こっちは詳細不明ね。

次に太陰太陽暦だけど、そもそも陰暦は月の運行を元にしているから、一か月の長さは29日もしくは30日なのね。これは月の公転時間が、約29日半だからなんだけど。

問題は、陰暦の一年は約354.3671日だという事。太陽暦の一年より11日も短くて、だからヒジュラ暦は太陽暦と大きくずれていく。

これを補正するのに、二月をたまに一日増やす程度で足りるわけがないわ。もっと抜本的な対策が必要ね。

で、そこで考えられたのが「うるう月」。

そう。季節的に違和感のないところでポコッと一か月差し込まれるわけ。そこだけ月がダブるのね。

参考リンク

国立天文台ホームページ『質問3-6)どの年がうるう年になるの?』
http://www.nao.ac.jp/faq/a0306.html
wikipedia『太陰暦』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%B0%E6%9A%A6

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Last-modified: 2016-02-29 (月) 11:28:34