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* data [#mb015421]

- https://evrica.me/liberal-arts/1126

* 意味 [#o243b5c4]

奈良の吉野の山の秋風にしだいに夜もふけてきて、かつて都があった吉野の里は寒々しく、衣を砧(きぬた)で打つ音が身にしみてくることだ。

* 作者 [#m8cacbb6]

:み吉野の | 吉野は、桜の名所として名高い今の奈良県吉野郡吉野町を指す。「み」は、美称の接頭語。

:さ夜更けて |	「さ」は、語感をととのえる接頭語。「夜がふけて」の意味。

:ふるさと寒く |	「古里(ふるさと)」は古都の意味。「寒く」は、ク活用の形容詞「寒し」の連用形で、「ふるさと」の述語であり、「衣うつなり」にかかる修飾語でもある。よって、かつて離宮があった吉野がさびれていることを示す。

:衣打つなり |	「うつ」が、タ行四段活用の終止形であることから、「なり」は、伝聞推定の助動詞「なり」の終止形。女性が夜にした仕事で、砧(きぬた)という柄のついた太い棒で衣を叩き、柔らかくして光沢を出した。よって「衣を打つ音が聞こえてくる」を意味する。

* 作者 [#m8cacbb6]

[[参議雅経]]

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