好事魔多しとは見事な言葉だと思うんだけど、同時に大嫌いな言葉でもある。本当にその通りだからだ。今回もそうだった。
前回の四国ツアーが運良く、というか驚異的なペースで実現可能になってしまった。これも日頃の行いによるものだろう。
……なーんて書こうとしたのがつい数日前の事なのだけど、ほとんど即日でこのグッドなニュースはバッドニュースで上書きされてしまった。なんと、うちの母が入院してしまったのである。
まぁ、これまた呪われているんじゃないかと思うほどの諸々の事情により特別に休みまでできてしまい、本来趣味で行うはずだった記念すべき数年ぶりの長めのツーリングは、ただの帰省と成り果てたのである。わはははは orz
……なーんて、ここで終わってしまっちゃ面白くないので、もちろん時間を作って隧道いくぜ!と思ったのだけどまだ甘かった。
『お父さんの現場にひとりで行ってはダメ!』 by 母
あのー母上様。私ゃ日本一周経験者なわけで。猛烈におっかねえ場所も知ってるし、こわ~いとこに知らずに泊まってものの見事にストライク喰らった事だって一度や二度じゃないわけで。それに道路工事なんて、ちょっと難所になると犠牲者なんていくらでもいるわけで、だからそこら中に慰霊碑ってのはあるわけで。
あの現場は記憶にある限り、確かに「何かある」タイプのとこだ。
だが生還できないほどヤバそうではない。安心しちゃいけないが、帰れない場所ではないと思うのだが……。
とはいえ年寄りと議論しても仕方ない。じゃあ落としどころと思い、
「じゃあ誰といけばいいのよ」
「ひとりじゃなきゃいいのよ。(姉の名)に連れてってもらいなさい」
却下。あんな忙しい人にこの時期頼めるわけないじゃん。
それに俺は場所特定したいんだよ。あのひと地図とか興味ないから自分しかわからない近道でズンズン行っちまって意味ないだろ。
「私でもいいし」
俺が帰るまでにあんた回復しないだろ。それに、いくらメットがあってもあんた後ろにゃもう乗せられない(昔、CLで母と二ケツで墓参りいった事があります)から車になるし、そもそも冬眠前の熊とかいそうなこの時期に、自由のきかない年寄り乗せて山いくなんて嫌だよ。
……で、結局「行かない」と言わされた。
言っちゃった以上は、よほどの例外事項でもない限り、最有力候補である二代目大森隧道には(少なくとも母が健在のうちは)行く事はできない。バイクで行きたいってのも一応理由があるわけなんだが、女所帯にそんな事説明したって通じるわけがないので却下。
まぁ仕方ない。上り口を押さえて写真撮影してきて姉に見せる事で特定の代わりとしよう。
……朝目覚めると、真っ白なレースのカーテンが風にそよいでる。
部屋の鳩時計が7時を告げて、『いつまでも寝てると遅刻するわよ』って、ママの声。わたしはまどろみながら、『もう三分だけ寝かせて』なんて思うの。
毎日同じように遅刻して、先生に廊下に立たされて、テストで赤点なんて取っちゃう。
学校帰りにみんなで食べるクレープ。ショー・ウィンドウに飾られたパーティー・ドレスにうっとりして。
ちょっとしたことが楽しくてうれしい。そんな、そんな普通の生活に戻りたい。
……戻りたい。
……と、そんな「うちの子が泣きじゃくって晩ご飯食べないのよどうしてくれるの!」な
オーシャンのカジュアルフェリーは全て二等寝台でレストランがないのだが、全てのベッドにコンセントがついているという大変美味しい利点も持っている。電源に不自由する事だけは絶対にないわけだが、今朝はというと『バッテリー充電残り時間八時間です』の数字に「はいぃぃ?@@;」となったのだった。いや確かに昨夜、残り10%切るまで使いまくったけどさ。おそらく私は、人類の歴史上おそらく数人しかいない「オーシャン東九フェリーに乗って洋上からSecondlifeにログインして友達とチャットした男」だと思う(汗
話を戻そう。
要するに、ASUS N10付属のアダプタは容量が小さかったようで、つけっぱなしで寝てしまうと少しずつしか充電しないらしい。八時間とかおどろおどろしい表記がWindowsでもUbuntuでも出てくるが心配はいらない。スタンバイに入れて三時間も放置しておけば、この八時間はあっというまに前倒しされて充電できてしまうのだから。
オーシャンのカジュアルフェリーにて。