12号機を64ビットにしよう。

はじめに

 Debian wheezyがいよいよ公開という事で、個人的にもついに十年を越えたDebianユーザーとして非常に喜ばしい。開発をされている方々、パッケージャの皆さん、巨大なプロジェクトの舵取りに苦心している全ての皆さんに、心からの感謝を捧げたい。

 ところで、長年Debian Systemを愛用している身なのだけど、未だに果たせていない個人的な願いがある。それは以下。

なんだい全部システムかよ 」って?その通り。だけど、この3つは個人的に大きな意味合いを持っているんだ。たとえばね、こんな理由。

 思想面はお察しください。実用面の話はわりと理解してもらえると思うのです。最後のは意地ですね。内部的にやターゲットシステムによっては20世紀のうちに64に行ってたっていうのに、ここまで伸びまくったのが悔しい。だけど、かくいう僕自身もずっと32を実用としてきたんですからね。実際、メモリ8GB以上を普通に認識して使えるわけで問題ないっていうのも大きかったし。何度かsqueezeで試したおりも「動かないソフトが問題」でね。secondlifeはどうする?Adobe AIRいかんよね?などなど。

 そしてこのたび、ふたたび再テストに踏み切る事に。

ターゲットマシンはASUSノート。

 ターゲットマシンは現在の主力機。ASUS U30SとかってヤツでnVidia Optimus搭載。core i5。メモリは8GBのせてます。現在はwheezy32ビットで使用中。nVidia Optimusを使うためにBumblebeeを使っていますが、それ以外は実に素直な環境です。

作業開始。

ダウンロード

 amd64のwheezyネットインスト用イメージをダウンロード開始。ほう、インストーラはRC2状態なのか。公開になったら一気に変える?

$HOME以下を保存

 そして$HOME以下を鯖へ保存しました。ここいらはrsyncでいつもやってますので、そのまんま。

インストーラをDVDに焼いてインストール。

 インストーラはおなじみのDebian独自のヤツ。グラフィカルで。

 一部のファームウェアの認識がおかしかったりwheezyでもちょっとだけ難易度アリ。だけど、最大の懸念事項である「インストーラがちゃんとwifi認識して電波捕まえてくれるか」をしっかりクリアしました。これなら初心者でもイケるなぁ。普通にいれて使うだけなら。

 あとはほとんどノータッチ。ユーザ作成と領域の決定だけ悩みます。まぁ当然ですね XD

 そうこうしているうちにインストールがおわってディスク排出して再起動。さて、いよいよだ。

ユーザー領域を書き戻す。

 既にネットワークも見えている。何もせずともデスクトップも出ている。大昔にやったような苦難の道はここにはもうない。さすがです。amd64は以前試した時にサウンドまわりが怪しかったんですが、それも皆無。進化したんですねえ。しみじみ。

 rsyncを使って保存していた$HOME配下のデータを書き戻す。が、僕はその前にひとつやる事がある。以下。

$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update

 これやって一発再起動。「フォルダ名を日本語にしますか?」という質問にノーと答えて完了。うん、うちは「ダウンロード」でなく「Downloads」で使いたいので。

 rsyncの内容は環境により様々と思うから書きません。大抵、バックアップにrsyncを使う人ならそれを逆転するだけでしょう。素のまま実行するとバックアップを壊すので注意して。

 うちはここでミスひとつ。ドットファイルの書き戻しを忘れていて、あとでマニュアルコピーするハメに。トホホ。

nVidia用の設定

 Bumblebee前提なので限定的ですが、nvidia用モジュールはしっかり組み込みました。ここはよくある設定に習って。

Bumblebeeの設定

(参考: 昨年のセットアップ )

 これも詳細は既存サイトにたくさんあると思うので、Bumblebee設定の考え方だけをここに書きます。

 Bumblebeeは簡単にいうと「指定された時だけピンポイントでnVidiaのGPUを呼び出す」仕掛けと認識すれば扱いやすいでしょう。だからその性格上、導入すれば以下を行います。もしインストーラがやらない場合は手でやらないといけないかも。

 上のふたつができて初めて 「イエス nvidia ノータッチ」 が実現します。これでBumblebeeのインストールが完了します。

 できたら、以下をためそう。

$ optirun totem

 僕は、ニコ動のキャッシュから、『まだ仔』さんのネタ動画を再生して確認しました。